中部支部のあゆみ

高橋信雄

2016年~4代目中部支部長

長谷部茂人

2010年~3代目中部支部長

長谷川信博

2001年~2代目中部支部長

樋田和彦

1992年~初代支部長

 

2代目中部支部長 長谷川信博医学博士からの提言

近年「ホリスティック医学」という言葉も定着しつつあるように伺えます。この「ホリスティック」という言葉は、哲学者ジャン・クリスチャン・スマッツ(JanCristian Smuts:1870~1950)によってつくられた哲学用語“Holism”を形容詞として用いています。1926年彼は著書「ホーリズムと進化」の中で、「部分を綿密に研究し、部分をいくら積みかせねていっても、決して全体には到達できない。なぜなら全体というのは、部分の総和よりもはるかに大きいものだからである」と主張しました。

図は海面に浮かぶ氷山からイメージしたものです。水面から顔を出している部分は、実はほんの一部で、氷の体積のほとんどが水面下に隠されています。これと同じように、病気の原因は表面的な病状からは見えにくく、むしろ水面下のほうに素因が多く潜んでいるといってよいでしょう。しかし医師も患者も表面である結果の部分だけに眼を向けがちです。本当はその下にある眼にみえない部分、つまり原因をどうするのかが問われているのではないでしょうか。部分に終始してしまい全体を見失ってはいけない。それが全体をみるホリスティックの概念だと思います。私はこれからの医学・医療の方向性として、病気の真の原因解明が急務であると心から思っています。

 

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